ダビデの日記

自分が学んだ聖書の教えに関するブログ

偽使徒来日につき緊急投稿

 813日~15日にデイビッド・テイラーというアメリカ人の”使徒”が来日し、ミラクル・クルセードを行うそうです。ある意味、宣伝になってしまうかもしれませんが、彼の主張を検証し、日本のクリスチャンが騙されないようにすることがこの記事の目的です。
 
 クルセードの宣伝をしているウエブ(http://www.gospel.co.jp/davidtaylor/jp/)から彼のあかしと紹介文を抜粋しました。(ウエブには英語版と日本語版があります。)
 
●D.テイラーの証(原文ママ、後半は割愛)

彼は天国に行き神様と会った
 
韓国の教会の牧師に70億が与えられるという預言をし、2日後に実現
 
ある奉仕者を死からよみがえらせ、さらに経済的な祝福をして80億がその奉仕者に与えられる
 
あるビジネスマンに対し翌日に100億円が与えられるという預言をし、1日以内にそれが実現
 
彼にイエス様が現れて北朝鮮と韓国から敵対心がなくなり、一つの国になることを預言
 
使徒デビット・テイラーを通して、使徒ニコルズを死からよみがえらせ、ガンから癒されて
 
ハリウッドのセレブリティたちにイエス様が現れて、彼が彼らのメンターとなっています
 
米国9:11の事件が起こる前に彼はイエス様に示されて、現地を事件の起こる直前まで何回も訪れ、ビルを周りながらお祈りをして、また、周辺の教会にこの出来事に対するお祈りのリクエストをだしました。
 
米国オバマ大統領がアメリカの大統領として再選されることを預言しました。
 
アメリカとロシアのこれからおこりうるであろう戦争を預言している
 
彼の書いた本を読んだ多くの人たちにイエス様が現れている(日本語版もまもなく出版予定)
 
●紹介文(英語版)
Apostle David Taylor got saved when he was 17 years old when Jesus appeared to him in a dream. Since then he has had Jesus appeared to him about 1,000 times. David Taylor prices his intimate relationship with the Lord Jesus, and encourages that everyone can have that intimate relationship with the Lord Jesus, and encourages that everyone can have that intimate relationship with the Lord. Several years after his conversation, the Lord took him to heaven to visit the Father God on one of His appearances to him. David Taylor ministers with the Lord Jesus, and the Father God working with him and confirming the Word with signs.
 
(日本語版)
DAVID TAYLOR17歳の時にイエス様が現れて救われ、それから1000回近くイエス様が現れました。2000年にはイエス様に天国につれて行かれて、神様に紹介されました。その時神様は自分とイエス様がこれから彼の行う集会に訪れますと言われ、それ以降彼のあらゆる集会に神様とイエス様が現れるようになりました。そしてあらゆる奇跡がおき、国のとりでが破れたり、国に対する預言が実現し国々が自由や解放を得たりしています。
 
●問題点
 さて、この紹介文の中で問題になる部分はどこでしょうか。イエス1000回以上彼に現れたというのが胡散臭いのは当然ですが、神学的にはっきりおかしいと言えるのは、「神様に紹介されました」という部分です。
 
 この箇所を英文のほうで見ると「the Lord took him to heaven to visit the Father God」とあり、「主は彼が父なる神を訪問するために、彼を天に連れて行った」というのが直訳です。これがなぜ問題なのかを以下のブログが説明しています。

 In the second book, "My Trip to Heaven", Taylor claims that Jesus took him to the throne room in the third heaven where he met Father God face to face. I guess the "apostle" never read the Old Testament:

The Lord replied, "I will make all my goodness pass before you, and I will call out my name, Yahweh,before you. For I will show mercy to anyone I choose, and I will show compassion to anyone I choose. But you may not look directly at my face, for no one may see me and live." - Exodus 33: 19-20 (NLT)
 
日本語訳)
「天国への旅」という二冊目の本でテイラーは、イエスが彼を第三の天にある王座の部屋に連れて行き、そこで顔と顔を合わせて父なる神と会ったと主張しています。思うに、この「使徒」とやらは、旧約聖書を一度も読んだことがないようです。
 
出エジプト記33:19~20
主は仰せられた。「わたし自身、わたしのあらゆる善をあなたの前に通らせ、主ので、あなたの前に宣言しよう。わたしは、恵もうと思う者を恵み、あわれもうと思う者をあわれむ。また仰せられた。「あなたはわたしの顔を見ることはできない。人はわたしを見て、なお生きていることはできないからである」(強調はダビデ)
 
828ミニストリーズ」より抜粋
 
●考察
 上記のブログ記事が指摘しているとおり、聖書は、人間が神を直に見ると死んでしまうと教えています。神はそれほど聖なる方であり、人間はたとえ神を信じる者であっても罪の性質が残っているので(ローマ72123第一ヨハネ18、神の聖さに耐えられないのです。
 
 またテイラーは、彼の著書を購読した人に、次の三つのことを約束しているそうです。
 
1)エスの個人的な訪問を体験する
2)主ご自身によって天国ツアーに連れて行っていただける
3)父なる神と直接面会できる
 
●神の意図
 上記のような触れ込みで著書を販売すれば、センセーショナルな話を求めている人たちは本に飛びつくでしょう。とても商売上手な「使徒」さんです。しかし、なぜ神はこのような偽使徒/偽預言者を自由にしておくのでしょうか。
 
申命記13:1~3
あなたがたのうちに預言者または夢見る者が現われ、あなたに何かのしるしや不思議を示し、あなたに告げたそのしるしと不思議が実現して、「さあ、あなたが知らなかったほかの神々に従い、これに仕えよう。と言っても、その預言者夢見る者のことばに従ってはならない。あなたがたの神、主は、あなたがたが心を尽くし、精神を尽くして、ほんとうに、あなたがたの神、主を愛するかどうかを知るために、あなたがたを試みておられるからである
 
 この御言葉にあるとおり、神は私たちクリスチャンが神を求め、神に従おうとているのか、それともセンセーショナルなしるしや不思議を求めているだけなのかを見ようと試されるのです。
 
 日本のクリスチャンの皆さん、偽使徒や偽預言者のしるしと不思議に惑わされてはなりません。主ご自身を求め、愛しましょう。