ダビデの日記

自分が学んだ聖書の教えに関するブログ

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

聖書協会共同訳に対する私の疑念

この記事は、2つの過去記事のスピンオフのようなものです。 前半はピリピ3:9に関する記事を準備していたときに気づいたことであり、後半はローマ3:21~28に関する記事を準備していたときに思わされたことです。 ●ピリピ3:8の名詞の属格 まずはピリピ3:8に…

ピスティス・クリストゥの解釈に関する考察

前回の投稿で、私はピスティス・クリストゥを「キリストへの信仰」と解することが可能であると述べました。 こうした解釈の仕方を客体的解釈(キリストを信仰の客体として解釈すること)と呼ぶことにします。 それに対して、私が挙げた根拠では不十分だとの…

聖書協会共同訳・翻訳委員会の内情

前回の記事を読まれた方から情報提供がありました。 それは聖書協会共同訳の翻訳委員をされた阿部包(あべつつむ)氏といわれるカトリック系聖書学者の講演録でした。 読んでみたところ、聖書協会共同訳・翻訳委員会の内情の一端が垣間見えたような気がしま…

聖書協会共同訳のおかしな訳文 フィリピ3:9

聖書協会共同訳のピリピ書を読んだところ、おかしな訳文に出くわしました。 それはフィリピ3:9(ピリピ3:9)です。 聖書協会共同訳フィリピ3:9 キリストの内にいる者と認められるためです。私には、律法による自分の義ではなく、キリストの真実による義、そ…

聖書協会共同訳の恥ずかしい誤訳 ローマ1:17

聖書協会共同訳のローマ1:17は、次のように訳されています。 聖書協会共同訳 神の義が、福音の内に、真実により信仰へと啓示されているからです。「正しい者は信仰によって生きる」と書いてあるとおりです。 (強調はブログ主) 通常、この箇所は次のように…

聖書協会共同訳・ヨハネ11:33の別訳に関する考察

聖書協会共同訳のヨハネ11:33を見たところ、別訳の表現が斬新でした。 聖書協会共同訳・ヨハネ11:33 イエスは、彼女が泣き、一緒に来たユダヤ人たちも泣いているのを見て、憤りを覚え、心騒がせて、34言われた。 「憤りを覚え」の部分には注が付いており、…

女の髪=かぶり物? それとも、覆いの代わり?     新改訳2017vs聖書協会共同訳

1コリント11:15を新改訳2017と聖書協会共同訳で比較してみたところ、ほぼ真逆の意味に訳されていることがわかりました。 新改訳2017 女が長い髪をしていたら、それは彼女にとっては栄誉なのです。なぜなら、髪はかぶり物として女に与えられている…

新改訳2017と従来版におけるパルースィアの比較

新改訳2017を調べてみたところ、ギリシャ語パルースィアの訳語が改善されていることに気づきました。 従来の新改訳では、パルースィアは「キリストの再臨のとき」「主が再び来られるとき」などと意訳されていましたが、 最新版では「来臨」と直訳される…

パウロ書簡におけるストイケイオン その3

*一部に加筆・修正あり。 最後に取り上げる学説は、「宗教的原則説」です(英語:Religious Principles)。 ガラテヤ教会やコロサイ教会には、律法の誤用や哲学の影響、異邦人発祥の諸宗教の教えが入り込んでいました。 宗教的原則説によると、それらを総括…

パウロ書簡におけるストイケイオン その2

第2回目は、ストイケイオンが悪霊を指すとする説です。 新改訳2017は、まさにその立場に立って訳しているようです。 新改訳2017・ガラテヤ4:3、9 3同じように私たちも、子どもであったときには、この世のもろもろの霊の下に奴隷となっていました。…

パウロ書簡におけるストイケイオン その1

*一部加筆あり 新改訳2017は、コロサイ2:20~21を次のように訳しました。 新改訳2017 もしあなたがたがキリストとともに死んで、この世のもろもろの霊から離れたのなら、どうして、まだこの世に生きているかのように、「つかむな、味わうな、さわる…

「聖書協会共同訳」で改善されたと思う箇所 ローマ10:11

今回は、聖書協会共同訳で翻訳が改善されたと思う箇所について書きます。 それはローマ10:11です。 聖書協会共同訳 主を信じる者は、恥を受けることがない。 さて、従来の邦語訳とどこが違うのでしょうか。 新共同訳 聖書にも、「主を信じる者は、だれも失…