イエスさまに会って教えを受けた?~聖書の十全性と現代の啓示~その1
今回のタイトルは聞きなれない言葉を含んでいるため難しく響いてしまいますが、実例を挙げて、主に忠実に生きようとするクリスチャンに不可欠な、実用的情報を共有したいと思います。
●実例
以下は、ある日本人クリスチャンのブログに掲載されている、実話と思われる記事の抜粋です。そのブログの筆者は、昔、私が所属していた教会に来ていたことがある人です。抜粋の中で「彼女」とされているのは、「筆者の友人の ある姉妹の娘さん(信者)」だそうです。
「イエス様と御使いが具体的に見えていた時、彼女はよく天国を見せられました。また 1回だけ、御父の御座が降りてくるのを見たことがあります(ある賛美の会場で)。 そしてイエス様に教えられた多くの話の一つによると、死亡した胎児の霊と、3歳以下の子供の霊は、(罪を犯すことができないので、)無条件に御父によって天国に住むことが許されるそうです。4歳から1日でも過ぎると、イエス様を信じないとダメだそうです。」(原文ママ、強調はブログ筆者)
●問題点
霊の世界に興味がある人は、この手の話に魅了されると思います。しかしこの記事には、神学的に鵜呑みにできない内容があります。
どこが問題なのでしょうか。
この実例の場合、「3歳以下」という部分が、聖書にはそこまで具体的に書かれておらず、是非の判断が不能であることから、鵜呑みにすることができない証と言えます。
別の言い方をすると、証の内容が聖書の啓示の枠外で、聖書の十全性に抵触しています。
この種の情報が含まれている証や教え、預言の言葉などは、内容が信仰的に有害である場合、「異端的」という評価を受けます。実際、エホバの証人や統一教会の教えは、聖書の十全性に非常にはっきりと抵触しており、救いに害を及ぼす内容であるため、「異端」という評価を下されています。
もし証の内容が、イエスに会った、というだけなら問題になりません。聖書中に、復活以降、個人的にイエスと出会っている人たちはたくさんいますし、聖書は、イエスがもはや個人的に会うことはないと主張しているわけではないからです。天使の場合も同様です。(ただし問題ないとは言っても、その証が本当かどうかは別問題です。)
しかし内容的に聖書と整合しない啓示を受けた場合、それは神からのものとは言えません。次回の記事では、聖書の十全性を説明し、この点を掘り下げます。
つづく