ビル・ジョンソン イエスの神性を否定 その2
前回の記事では、「天が地に侵入するとき」の7章でビル・ジョンソンがイエスの神性を否定していることを指摘しましたが、この記事では、彼が動画の中でもイエスの神性を否定する発言を繰り返していることを報告します。
以下の動画は、ベテル教会の「アラバスター・ハウス」と呼ばれる祈りの家で撮影されたもので、ナレーションをしているのがビル・ジョンソンです。
●ナレーションの内容
2:42 in video: “Jesus was so empty of Divine capacity, eternally God but He chose to live with the restrictions as a man. Why? To set a model. To set something to follow, an example of His lifestyle. If He did all His miracles as God I’m still impressed but I’m not compelled to follow. … But when I find out He set aside His Divinity and chose to display what a life would be like for anyone who had no sin, I’m just completely empowered by the Spirit of God. He modeled something that is made available because the blood of Jesus was shed and dealt with the sin issue. There was nothing He left outside that you reach.”
3:58 in video: “So what does He [Jesus] do? He models for us the normal Christian life.”
4:18 in video: “Jesus is the most normal Christian in the Bible.”
参考サイト:My Word Like Fire
日本語訳(強調はダビデ)
2分42秒から:「イエスは神の能力において非常に空しくなりました。永遠に神であった彼が、人としての制限を伴って生きることを選んだのです。なぜでしょうか?模範を示すためです。彼のライフスタイルを手本として見習えるようにするためです。もし彼がすべての奇蹟を神として行ったのだとしても私は感銘を受けますが、どうしても見習わねばならない、とまでは感じません。・・・しかし彼が神性を脇に置いて、罪のない者の人生とは如何なるものかを示すことを選んだことに私が気づくとき、私は神の御霊の力を完全に受けることができるのです。イエスの血潮が流されて、罪の問題が処理されたことによって入手可能になったものを、彼は模範として残してくれたのです。ですからあなたの手に届かないものは何一つありません。」
●キリストの自己無化(ケノーシス)
ビル・ジョンソンの問題点を理解する前に、まずピリピ2:6~8について簡単に理解しておいたほうが良いと思います。
ピリピ2:6~8は、受肉によって、キリストが神としての特権の一部を手放したことを教えています。この教えをピリピ2:7の「ご自分を無にして」に基づいて、キリストの自己無化(ケノーシス)と呼んでいます。
健全なケノーシスは、キリストの神性は部分的に制限を受けたものの、失われたわけではなく保たれていたと教えます。
*ケノーシスの詳細については以下のサイトへ:
●ビル・ジョンソンの神学
彼はビデオの中で、「イエスは完璧な神学だ」とも言っていますが、これをもって彼が意味していることは、「イエスは人としてのみ奇蹟を行った」ということです。だから私たちクリスチャンにも、イエスと同じように奇蹟を行える希望がある、と論理を展開します。
クリスチャンというのはあくまで人間ですから、彼は完全にキリストの神性を否定しているのです。
この見解は、必然的に三位一体論にも反映されます。第二位格の子なる神が失われることになります。
同時に、創造主を被造物に引き下げるものであって、神であるお方に対する冒涜です。
このような教えはもはやキリスト教ではなくビル・ジョンソン教であり、決して容認してはいけません。
教会は過去2000年間、繰り返しこのような異端的な教えと闘ってきました。私たちも今この瞬間、ビル・ジョンソンの教えと闘わなければならないのです。
●日本の現状
2015年1月、ビル・ジョンソンは東京において講演を行いました(新宿シャローム教会主催)。
著書だけに留まらず本人を招くほど人気が高まっているわけですが、逆にそれは、日本のクリスチャンたちの多くが、牧師も含めて、彼の教えに含まれている異論を見抜けず、「教えの風に吹き回され」ていることを意味します。
イエスの神性を明らかに否定しているニセ教師を日本のクリスチャンの多くが受け入れているばかりか、もてはやしているのです。
この嘆かわしい状況の背景には、キリスト教出版社によるビル・ジョンソンの著書発行があります。
O社からは3冊、M社からは4冊、合計7冊出ています。
ビル・ジョンソン以外のベテル教会の教役者の著書については、M社から3冊出ており、今後も増える可能性があります。
●祈り
ご自分の血潮をもって教会を贖ってくださった主が、どうか日本の教会を守るとともに、悲惨な現状から聖めてくださいますように(エペソ5:25~27)。