ダビデの日記

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政府は悪を罰し善を奨励すべきである その4


 ウエイン・グルーデムの著書からの抜粋翻訳の続きです。ペテロの言葉から政府の役割について見ていきます。
 

引用元:「聖書に基づく政治」 ウエイン・グルーデム(P82~P83)
 
 
●第一ペテロ21314
 
 政府の役割について、ペテロも同じような見解を持っている。
 
人の立てたすべての制度に、主のゆえに従いなさい。それが主権者である王であっても、また、悪を行なう者を罰し、善を行なう者をほめるように王から遣わされた総督であっても、そうしなさい(第一ペテロ21314
 
 パウロと同じようにペテロも、「従いなさい」という命令を記している。この点は、その制度が皇帝であっても政府であっても同じである。政府が悪を抑制し、善行をほめ、奨励するという点においてもペテロは同調している。このように、政府には「悪を行なう者を罰し、善を行なう者をほめる」べき役割がある(14節)。

 この箇所には、政府が神によって設立されたものであると明示されてはいないが、人の立てたすべての制度に主のゆえに」従いなさいという言葉の中に、そのことが暗示されている(13節)。

 また、統治者は「悪を行なう者を罰」するために遣わされているというペテロの言葉の中に、悪を行う者への報復の概念が表現されている。(「罰」と訳されているギリシャ語の名詞はエクディケシスといい、ローマ134で述べたエクディコスと関連のある語である。)

 「善を行なう者をほめる」という概念は、社会における公益の促進を支持している。
 
 
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