ダビデの日記

自分が学んだ聖書の教えに関するブログ

イエスによる十戒の適用 マタイ5:28


 
マタイ5:28 
しかし、わたしはあなたがたに言います。だれでも情欲をいだいて女を見る者は、すでに心の中で姦淫を犯したのです。
 
 
すべての人 見ている  女/妻 するために エピスメオー   彼女を
 
 既に モイヘウオーした  彼女と  その人の心の中で
 

 
 この箇所を原文で見ると、プロスπρὸςという前置詞が使われています
 

 この箇所のプロスの用法はof an intended end or purpose意図された目的

 というセクションに含まれています。
 

 ですから、日本語の聖書でプロスを訳出しているものはありませんが、

 目的を示す語としてプロスを訳出すべきであることは確かです。
 
 直訳は以下のようになります。

 
「その女に情欲を抱く目的をもって女を見ているすべての人は、

 その人の心の中で既に彼女と姦淫を犯したのです」
 
 
 エスさまは「すべての人」という表現を使っているので、
 
 同性であっても、この聖句の対象になります
 
 
十戒との関連
 
出エジプト記20:14、17 
姦淫してはならない
あなたの隣人の家を欲しがってはならない。すなわち隣人の妻、あるいは、その男奴隷、女奴隷、牛、ろば、すべてあなたの隣人のものを、欲しがってはならない。
 
 
 もともとイエスさまは、十戒を引き合いに出して話していましたが、
 
 七十人訳十戒と比較すると、そのことが更に明瞭になります。

 
「情欲を抱く」と訳されているのはエピスメオーという語で、
 
 出エジプト記2017の第十戒の中では、「欲しがる」と訳されています。
 
 エピスメオーの意味は、
 
「慕い求める、むさぼる、~に情欲する、熱望する」などです。
 
 
「姦淫をする」と訳されているのはモイヘウオーという語で、
 
 出エジプト記20:14(第七戒)の姦淫してはならない」の部分で使われています。
 
 
 また、マタイのほうで「女」と訳されているグネーは、
 
 第十戒の中では「妻」と訳されています。
 
 
まとめ
 
 イエスさまが、第七戒と第十戒を関連づけて教えているのは確かです。
 
 ということは、他人のものをエピスメオーしながらそれを見るなら、
 
 心の中ではすでに第十戒を破っており、罪を犯していることになります。
 
 なんとハイレベルな基準でしょうか!

 これでは罪を犯さずにいられるクリスチャンは、誰一人としていないでしょう。
 
 十字架の贖いを感謝します。