ダビデの日記

自分が学んだ聖書の教えに関するブログ

罪の邪悪さ マタイ5:29


 
マタイ5:29 
もし、右の目が、あなたをつまずかせるなら、えぐり出して、捨ててしまいなさい。からだの一部を失っても、からだ全体ゲヘナに投げ込まれるよりは、よいからです。
 
 
 新改訳聖書は、アポルミーという語を「失う」と訳しています。 

 アポルミーには確かにその意味がありますが、
 
 セイヤーギリシャ語辞典の用法説明によると、
 
 中動態で使われている場合、「滅びる、腐るperish」という意味になるとあり、
 
身体の一部が投げ捨てられ、結果として腐敗することが念頭にある

 と説明されています。


 この箇所は中動態なので、

 ギリシャ語インターリニア聖書や岩波翻訳委員会訳は、

滅びる腐敗する」と訳しています。


岩波翻訳委員会訳
もしあなたの右の目があなたを躓かせるなら、それを抉(えぐ)り取って投げ捨ててしまえ。なぜならば、あなたの肢体の一部が滅んでも、あなたの体全体がゲヘナに投げ込まれない方が、あなたにとっては益だからだ。
 
 
躓かせる
 
 また「つまずかせる」という部分は、原文では現在形で書かれています。
 
 なので、一度だけ躓き起こすというのではなく、
 
 習慣的に「躓かせ続ける」と理解したほうがいいと思います。
 
 
まとめ
 
 どうやらイエスさまは、
 
 右の目がしばしば躓きをもたらし、罪を犯し続けて地獄に行くのなら、
 
 それを投げ捨てて腐らさせるほうがましであるとおっしゃっているようです。
 

 罪がある人間は地獄に行くという神の国の厳格さ、
 
 地獄に行くくらいなら、身体の一部を腐らせたほうがましだという、
 
 リアリティーのある表現をとおして、
 
 罪の邪悪さに改めてうなずかされる次第です。