過度の誓いは悪魔から出る マタイ5:37
マタイ5:37
だから、あなたがたは、『はい。』は『はい。』、『いいえ。』は『いいえ。』とだけ言いなさい。それ以上のことは悪いことです。
「それ以上のことは悪いことです」という訳は、わかり易くてとてもいいのですが、
正確さから言うと新共同訳のほうが正確です。
新共同訳
あなたがたは、『然り、然り』『否、否』と言いなさい。それ以上のことは、悪い者から出るのである。
「悪い者から出る」という部分は、
原文では「エク トゥ ポネロウ」と書かれています。
前に定冠詞トゥがついて名詞化されています。
新改訳は、「エク トゥ ポネロウ」を「悪から出る」と解釈しました。
「悪いことです」というのは、それを意訳したものです。
しかしほとんどの聖書注解者は、この部分は擬人化されていると解釈しています。
なので、「悪い者」(悪魔)と訳したほうがよいのです。
擬人化として理解すべき根拠は、39節にあります。
マタイ5:39
しかし、わたしはあなたがたに言います。悪い者に手向かってはいけません。あなたの右の頬を打つような者には、左の頬も向けなさい。
この箇所も、「定冠詞+ポネロス」で書かれています。
そしてこちらは、文脈上、擬人化しないと意味が通らないので、
「悪い者」と訳されています。
●まとめ
「悪いことです」よりも、
「悪魔から出たことです」のほうが意味がずっと強いですね。
クリスチャンは、行き過ぎた誓いをしないほうがいいということです。
過度の誓いは、悪魔から出たものだからです。