新宇宙論:なぜ若い地球で何億光年も彼方の星が見えるのか?
True Ark Bibleという福音主義の科学サイトからの転載記事です。
興味深い記事なので、転載許可をいただきました。
光年の問題―創造の六日間の疑問
宇宙や地球の起源について、多くの創造論者は、創世記にある通り、神が六日間でこれら全てを造られたと信じている。
しかし、天文学が発達した現代においては、宇宙に輝く星々が何億光年も離れた場所に存在することが明白な事実となっており、それによって「なぜ若い地球で何億光年も彼方の星が見えるのか?」という疑問が生じることとなった。
この問題は、「Starlight Problem」(光年の問題)と呼ばれ、多くの創造論者の頭を悩ませてきた歴史を持つ。実際に、この問題に対する確かな答えを見出だせないために、信仰から離れた人も多いと言う。
ジョン・ハートネット博士
ジョン・ハートネット博士(John G. Hartnett)は、オーストラリアのパースにあるウェスタン・オーストラリア大学(UWA)より、理学士(優等)と理学博士号を授与された人であり、同大学の教授も務めている。
また、現在までに各専門分野で公認された200以上の論文を科学誌に発表し、二つの特許を取得している。また一方で、宇宙論と聖書的創造論に関する研究に取り組んできた成果として、光年の謎を解決する、二つの革新的な理論を提唱している。
そこで本記事では、博士の提唱する二つの理論を簡単に紹介したい。
光年の謎を解決する二つの理論
光年の問題を解決する理論には、二つの種類がある。
(2)時間規定の宇宙論(時間の定義に関する視点):ライル博士(Lisle)、ハートネット博士が提唱している理論。
(1) 時間引き伸ばしの宇宙論
「百年に一度あるかないかというような極めて斬新で重要なことに貢献した人は世代を越えて記憶される。カルメリとハートネット、きっとこの二人は偉大な物理学者らと共に名を連ねるだろう。
今日、数千年前、創造主が六日間で世界を創造した、とい考えは非科学的以外の何物でもないと言われている。
しかし、それは、他説よりもはるかに良く観測事実を説明するではないか。」
なぜ「若い」宇宙で星が見えているのか?その理由についてハートネット博士は、本著の中で次のように語っている。
「前章までに、本著で紹介する創造のモデルから、私たちの銀河(天の川銀河)は、宇宙の中心付近にあることがわかりました。それゆえ、私たちは天空にある創造主の栄光が取り巻いている様が見えるのです。また宇宙の大きさは有限ですが、創造された後、途方もなく大きく膨張させられて(引き延ばされて)その大きさになったこともわかりました。・・・・
創世記1:14~19
ついで神は、「光る物は天の大空にあって、昼と夜とを区別せよ。しるしのため、季節のため、日のため、年のために、役立て。天の大空で光る物となり、地上を照らせ。」と仰せられた。するとそのようになった。それで神は二つの大きな光る物を造られた。大きいほうの光る物には昼をつかさどらせ、小さいほうの光る物には夜をつかさどらせた。
また星を造られた。神はそれらを天の大空に置き、地上を照らさせ、また昼と夜とをつかさどり、光とやみとを区別するようにされた。
神は見て、それをよしとされた。こうして夕があり、朝があった。第四日。
宇宙の膨張によって、地球上の時間も極端に引き伸ばされました。すると、創造の週の第四日目に宇宙が膨張している間、宇宙の時計は地球上の時計より、一兆倍も速く進んだことになります。創造の第四日目終わって神(創造主)が宇宙膨張を加速させるスイッチを切られると、宇宙の時間は地球の時間と同じ速さで進み始めました。地球上の時間が引き延ばされていた間、宇宙時間は極めて速く進んだのです。・・・
創造の第四日目に、創造主は天体(星と銀河)を創造されましたが、(この新宇宙物理学で導かれるように)宇宙の時間が少なくとも数兆倍速く進んだのなら、地球の時間で六千年前に創造された宇宙の膨大な距離を光が伝播するのに十分な時間があったことになります。これで、星の光の伝播時間の問題は解決しました!」(光年の謎と新宇宙論、82-83P)
(2)時間規定の宇宙論
2014年に博士が発表した理論で「時間規定の宇宙論」(Time convention model)と呼ばれる。上記で紹介した動画では、ビデオの38分目以降で解説されている。
この理論は、地球に観測者が居たと仮定して、そこに宇宙からの星の光が届いた時点で時間を認証する、というものだが、内容がやや難しいので、詳しくは動画の中での博士の解説を直接ご覧いただきたい。
ハートネット博士の結論
博士は、現代の科学的知識をできる限り用いて、宇宙論を展開しているが、どの理論が確かな真実を伝えているのか、確かなことは言えないと言う。
天は神の栄光を語り告げ、大空は御手のわざを告げ知らせる。昼は昼へ、話を伝え、夜は夜へ、知識を示す。(詩篇19:1-2)
重要なことは、神は幾つかの点において、超自然的な方法で、何も無いところから、これら宇宙を創造したということだ。
だから、私たちは色々な科学的な手法で宇宙や物理を探求するが、神の全ての業を知ることはできない。なぜなら、そこには自然法則を超越した超自然の力が関係しているからだ。
引用終わり