ダビデの日記

自分が学んだ聖書の教えに関するブログ

レビ記18:22と20:13が禁じているのは、偶像崇拝による同性愛行為だけか?

 
 ピッツバーグ神学校助教授で、聖書と同性愛行為:聖書箇所と解釈法」の著者であるロバート・ギャグノン博士Dr. Robert A. J. Gagnon)が、
 
ジャスティン・リー氏に対する公開書簡」をネット上に掲載しています。
 
 理由は、ゲイ・クリスチャン・ネットワークの代表を務めるリー氏が、ギャグノン博士の著書から文脈を無視した引用を行い、
 
 レビ記18222013が禁じているのは、偶像崇拝と関連した同性愛行為だけだと主張したからです。
 
 
レビ記18:22 
あなたは女と寝るように、男と寝てはならない。これは忌みきらうべきことである。
 
レビ記20:13 
男がもし、女と寝るように男と寝るなら、ふたりは忌みきらうべきことをしたのである。彼らは必ず殺されなければならない。その血の責任は彼らにある。
 
 
 同性愛擁護者は、現代における同性愛行為を正当化するため、上記の箇所は偶像崇拝と関連する性行為だけを禁じていると主張します。
 
 ギャグノン博士は、この箇所が部分的には偶像崇拝と関連していることを認めつつも、以下のように反論しています。
 
 
しかし古代の近東において同性間性交が見られたのは、神殿男娼による売春だけではない。
 
メソポタミア地域で同性間性交が行われていたことは、単に広範に認められる事例にすぎない。
 
現代社会では、合意の上で行われる非異教的同性愛行為が、神殿男娼の売春の禁止と結びつけて考慮されることはない。
 
しかし古代の近東文化では、議論が逆転する。神殿男娼による売春を禁ずることは、同性間性交を禁ずることを意味した。
 
いずれにしても、もしレビ記18:22の著者が、同節の戒めの適用を(偶像崇拝に関連した性交だけに)限定するつもりだったのなら、

(男同士で寝るとは書かずに)「神殿男娼」という言葉を使って書くことによって、同節の戒めの意味をもっと明確に表現できたはずだ。
 
(しかし)そうしなかったことは、著者が、より広範囲の適用を念頭に置いていたことを示している。
 
そればかりか、レビ記の同性間性交の禁止は、カナン人の慣習の禁止のみならず、近親相姦、姦淫、獣姦の禁止と同程度の有効性を持っているのだ。

                          (引用終わり、強調は博士)
 

●あとがき
 
 日本でも米国でも、同性愛を肯定しようとする動きがこれほど強く現れた時代はないのではないでしょうか?
 
 ギャグノン博士の聖書と同性愛行為:聖書箇所と解釈法」という本は、目次やレビューを読んだ限りではとても良く書かれた本のようです。
 
 聖書の性倫理を極めたい方で、英語に強い方は読んでみてはいかがでしょうか。
 

*****
 

 また、米国では先ごろ、DAカーソンやジョン・パイパー、RCスプロールといった福音主義保守派の神学者らが、
 
ナッシュビル声明」というものを発表し、署名者(賛同者)を募っています。
 
 福音主義に入り込んだ「世俗化精神」を憂いて発表された声明で、内容としては、彼らが信じるところの聖書的性倫理を、
 
「われわれは、○○を肯定する」「われわれは××を否定する」という形式で表現したものです。
 
 全体で14項目に分類されており、肯定する価値観と否定する価値観を明示しています。
 
 英語に強い方は、目を通してみてはいかがでしょうか。
 
 日本でも、情熱的に聖書の価値観を擁護する神学者が、さらに活躍することを期待します。
 
 終わり