新生のメカニズム
Q2
イエスはニコデモに「水と霊」から生まれること、肉体の誕生と、霊からの誕生の必要性を伝えています。しかし、霊のそれはイエスの復活後に与えられるものですので、旧約の聖徒たちはそれを受けていません。それでも天国に行けたのでしょうか?
●答え2
答え1が、答え2の基本になります。
旧約の民は信仰によって、新約の民と同じ救いに預かりました。
彼らは救われていたのですから、旧約時代当時、すでに新生(ボーンアゲン)していたと思われます。
新生するのに、時間的な後先は関係ありません。
新生はヨハネ3:6にあるように「御霊によって生まれる」ことです。
旧約時代の民も、信仰を通して御霊によって生まれていたのです。
ただ、罪の贖いの問題が将来に持ち越されただけで、御霊による新生の働きが不可能だったわけではありません。
●ペテロの信仰告白
そのときのイエスの言葉は、こうです。
「このことをあなたに明らかにしたのは人間(肉と血)ではなく、天にいます父です。」マタイ16:18
ペテロは父なる神の啓示によって、イエスがメシアであることを知りました。
すなわち救われたのです。
もちろん天にいる父なる神が、ペテロのところに降りてきたわけではありません。
父が御霊によって、イエスが油注がれた者であることをペテロに啓示し、新生させたのです。
●「水と御霊」とは?
ちなみに「水と御霊によって生まれる」というのは、エゼキエル36:24~28の要約的言い換えとされています。
「水」は同36:24の「きよい水」を指し、「御霊」は同36:27の「わたしの霊」を指します。
イエスの十字架と復活を通して、エゼキエルの預言が成就したということです。
よってイエスは、新生に関して「肉体の誕生」を述べてはいません。
「肉によって生まれた者は肉です。御霊から生まれた者は霊です」という言葉は、ニコデモの勘違いに対して、「わたしが話している新生とは、人間が人間から生まれる肉の誕生のことではなく、御霊によって生まれる霊的な人のことだ」という意味です。
新生は「上から生まれる」ことですが、「肉体の誕生」は「上から生まれる」ことと矛盾しますので間違いだと思います。