ダビデの日記

自分が学んだ聖書の教えに関するブログ

新生のメカニズム

「人は、水と御霊によって生まれなければ、神の国に入ることはできません。」 ヨハネ3:5

Q2
エスはニコデモに「水と霊」から生まれること、肉体の誕生と、霊からの誕生の必要性を伝えています。しかし、霊のそれはイエスの復活後に与えられるものですので、旧約の聖徒たちはそれを受けていません。それでも天国に行けたのでしょうか?

●答え2
答え1が、答え2の基本になります。

旧約の民は信仰によって、新約の民と同じ救いに預かりました。

彼らは救われていたのですから、旧約時代当時、すでに新生(ボーンアゲン)していたと思われます。

新生するのに、時間的な後先は関係ありません。

新生はヨハネ3:6にあるように「御霊によって生まれる」ことです。

旧約時代の民も、信仰を通して御霊によって生まれていたのです。

ただ、罪の贖いの問題が将来に持ち越されただけで、御霊による新生の働きが不可能だったわけではありません。

ヨハネ3:8でイエスが、御霊による新生の働きは御霊の主権によると教えているとおり、全能なる神(の働き)は時間には拘束されません。

注:「風」と「御霊」は、どちらもプニューマという同じギリシャ語です。イエスは明らかに、「風」の話と御霊の新生の働きをダブらせています。

●ペテロの信仰告白
復活以前であっても、ペテロはイエスをキリストとして信仰告白しました(マタイ16:16)。

そのときのイエスの言葉は、こうです。

「このことをあなたに明らかにしたのは人間(肉と血)ではなく、天にいます父です。」マタイ16:18

ペテロは父なる神の啓示によって、イエスがメシアであることを知りました。

すなわち救われたのです。

もちろん天にいる父なる神が、ペテロのところに降りてきたわけではありません。

父が御霊によって、イエスが油注がれた者であることをペテロに啓示し、新生させたのです。

●「水と御霊」とは?
ちなみに「水と御霊によって生まれる」というのは、エゼキエル36:24~28の要約的言い換えとされています。

「水」は同36:24の「きよい水」を指し、「御霊」は同36:27の「わたしの霊」を指します。

エスの十字架と復活を通して、エゼキエルの預言が成就したということです。

よってイエスは、新生に関して「肉体の誕生」を述べてはいません。

「肉によって生まれた者は肉です。御霊から生まれた者は霊です」という言葉は、ニコデモの勘違いに対して、「わたしが話している新生とは、人間が人間から生まれる肉の誕生のことではなく、御霊によって生まれる霊的な人のことだ」という意味です。

ヨハネ3:7の「新しく生まれる」に由来して、霊的にいのちが与えられることを「新生」と言いますが、「新しく生まれる」の「新しく」に当たるギリシャ語には、「上から」という意味もあります。

新生は「上から生まれる」ことですが、「肉体の誕生」は「上から生まれる」ことと矛盾しますので間違いだと思います。