ダビデの日記

自分が学んだ聖書の教えに関するブログ

聖書の教義

大宣教命令は誰に語られているの?

みなさんは、大宣教命令はクリスチャン個人に語られていると思いますか? それとも、キリスト教会全体の課題でしょうか? 日本ではそれ程ではないかもしれませんが、英語圏ではマタイ28:16~20を水戸黄門の印籠のように突きつけて、伝道や世界宣教の必要性…

ケノーシス論とその落とし穴

そもそも、ケノーシスとはどういう意味でしょうか? オックスフォード・リビング辞典は、次のように定義づけています。 ケノーシス (in Christian theology) the renunciation of the divine nature, at least in part, by Christ in the Incarnation. キリ…

「火によるバプテスマ」と罪の性質 後半

前半では、聖霊のバプテスマが「罪の性質」を除去しないことを確認しました。 このことは、次の箇所からも明らかです。 ローマ8:10 もしキリストがあなたがたのうちにおられるなら、からだは罪のゆえに死んでいても、霊が、義のゆえに生きています。 この聖…

「火によるバプテスマ」と罪の性質 前半

ネット上を見ていますと、「火によるバプテスマ」の意味が混乱しているのがわかります。 典型的な事例は、以下のような解釈です。 バプテスマのヨハネが授けるバプテスマは、罪を清めるバプテスマでした。 しかしイエス・キリストの名によるバプテスマは罪…

エル・シャダイの意味 続編

前回の記事につづいて、エル・シャダイの意味についての記事です。 以下は、前回も参考にしたThe Meaning of El Shaddaiからの追加抄訳になります。 エル・シャダイが使われている箇所 エル・シャダイという名は父祖の時代との関連で使われており、その後は…

エル・シャダイの本当の意味

エル・シャダイは、聖書の中で「全能の神」と訳されています。 私たちもそのような意味で理解しています。 しかし、調べてみたところ、「全能の神」というのは適訳ではないようです。 *** アンチ・クリスチャンのバイブル研究というブログがあり、 筆者…

キリストの「身代わり」は誤りなの? パート2

以前、キリストの「身代わり」は誤りなの?という記事を投稿しました。 最近、Drルークがこれに反論されました。 1ペテロ3:18は単なる「身代わり」を意味するのか? しかし、その反論で引用されているコメンタリーは刑罰代償説を支持しています。 そのため…

なぜキリストには罪が入らなかったのか?

聖書によると、すべての人間は罪を犯しました。 しかしイエス・キリストは、罪を持たずに生まれてきたと言われています。 100%人間であったにもかかわらず、なぜそれが可能だったのでしょうか? カトリック教会の場合、マリアの「無原罪の御宿り」(以下)…

キリストの「身代わり」は誤りなの?

「Dr.Lukeのワンショット@vimeo:キリストはすべてをオーバーライトした」という動画を見ました。 過去記事で取り上げたとおり、Dr.ルークは信仰義認を否定しています。 しかし驚いたことに、この動画では「刑罰代償説」を否定しているのです。 問題の動画…

クリスチャンは死後どうなるのか?

ある日本人神学者が、クリスチャンの死後の状態について次のように述べています。 実を言えば、「人は死ぬと魂は肉体を離れて天国に行く」という考えは、まったく非聖書的というわけでもありません。人が死んでから、世の終わりに肉体が復活するまでの間、…

ミクさんへ

ミクさんが何をどう信じるかは、究極的にはミクさんの自由です。 ですから、ミクさんへの応答はこの記事をもって最後にします(他の方は別)。 まず初めに、「コメントに対する応答」に対して書かれているミクさんコメントですが、 ガラテヤ2章でパウロがペ…

コメントに対する応答 続編

この記事では、私が前回の投稿で述べた「理論のすり替え」について説明したいと思います。 ミクさんは「残念な批判記事」に対する一連のコメントの中で、ヨハネ14:26や同16:13を1コリント2章や同12章を材料にして解釈しています。 この手法そのものが誤…

コメントに対する応答

この記事は、数日前の「残念な批判記事」という投稿に関するものです。 この記事の内容に対して、ある方が異論を唱えてこられましたので、それに対する応答です。 一般の読者の方には、あまり面白くないかもしれません。 *** さて、本題に入ります。 私…

残念な批判記事

先日、投稿した「御霊がすべての真理に導き入れる」というのは思い込みにすぎないという記事が、あるブログで批判されているのを発見しました。 その批判記事を読んでみると、間違いだらけでした。 しかし、そのブログの読者たちはその記事を鵜呑みにしてい…

使徒信条:イエスは本当に陰府にくだったのか?

使徒信条は、多くの教会で唱えられていると思います。 それは、使徒信条が少なくとも表面上は、受け入れられていることを示しています。 しかし個人的には、「陰府にくだり」という部分が以前から気になっています。 この部分が、聖書の記述とぶつかるから…

家族単位の救いについて

このテーマについて質問がありましたので、記事で答えようと思います。 使徒16:31 「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます。」 ●日本の教会の状況 アメリカではだいぶ状況が違うのですが、多くの点でアメリカの影響を受け…

「神の子をもう一度十字架にかけて、恥辱を与える人たち」とは? その2

前回は、へブル6:4~9に二種類の土地、二種類の人々が描かれていることを説明しました。この記事では残りの部分を説明します。 ①4節「聖霊」 ブルースは、4節の「聖霊」の部分を原典で見ると、単語の前に定冠詞がついていないので、「ご人格としての聖霊が…

「神の子をもう一度十字架にかけて、恥辱を与える人たち」とは? その1

ある方々はこの箇所を、クリスチャンは救いを失う可能性がある、という意味で理解しています。この箇所にそういう意味があるのかを考えたいと思います。 参考文献:F.F. Bruce著 The Epistle To The Hebrews 参考説教:ジョン・パイパー/へブル6:4~8 http…

「冷たいか熱いかであってほしい」とは? ラオデキア教会についての考察

厳しい牧師だったら、次の箇所を説教で取り上げて、「信仰がなまぬるいクリスチャンはイエスさまから拒絶されるのです!」などと語るのではないでしょうか。 しかしこの箇所の意味をよくよく調べてみると、信仰的な温度差とは無関係のようです。 「わたしは…

隣人になりなさい

「それを実行しなさい。そうすれば、いのちを得ます。」ルカ10:28 上記の言葉は、25節で律法の専門家が尋ねた質問に対するイエスの答えです。 「何をしたら永遠のいのちを自分のものとして受けることができるでしょうか」ルカ10:25 ユダヤ人たち…

Q3とQ4の答え

Q3 「天の故郷」の原語は、どんな言葉でしょうか?マタイ伝にてユダヤ人のために、「神の国」とは表記せず「天の御国」と表記されていますので、興味があります。 「天の故郷」を調べてみたところ、「天の」という意味の形容詞エポウラニオスを名詞的に使…

新生のメカニズム

「人は、水と御霊によって生まれなければ、神の国に入ることはできません。」 ヨハネ3:5 Q2 イエスはニコデモに「水と霊」から生まれること、肉体の誕生と、霊からの誕生の必要性を伝えています。しかし、霊のそれはイエスの復活後に与えられるものです…

旧約の民の贖い

「神は、キリスト・イエスを、その血による、また信仰による、なだめの供え物として、公にお示しになりました。それは、ご自身の義を現すためです。というのは、今までに犯されて来た罪を神の忍耐をもって見逃して来られたからです。それは、今の時にご自身…

アブラハムのふところ

「さて、この貧しい人は死んで、御使いたちによってアブラハムのふところに連れて行かれた。」 ルカ16:22 一昔前に、アメリカの神学校で学んでこられた方々が執筆した信仰書で、旧約時代の聖徒が死んだ場合は、その人の霊魂は「アブラハムのふところ」…

聖霊に祈ってはいけないのか?

「私はあなたの御霊から離れて、どこへ行けましょう。私はあなたの御前を離れて、どこへのがれましょう。 たとい、私が天に上っても、そこにあなたはおられ、私がよみに床を設けても、そこにあなたはおられます。」 詩篇139:7~8 前回の日記で、三位一…

三位一体

「こうして、イエスはバプテスマを受けて、すぐに水から上がられた。すると、天が開け、神の御霊が鳩のように下って、自分の上に来られるのをご覧になった。 また、天からこう告げる声が聞こえた。『これはわたしが愛する子、わたしはこれを喜ぶ。』」マタイ…

救いに条件はあるのか?

「神は私たちを世界の基の置かれる前から彼にあって選び、御前で聖く、傷のない者にしようとされました。」エペソ1:4 ある方が、上記の箇所について次のように説明しました。 「神は確かに救われる人を前もって選びましたが、それはその人たちが、将来、…

御霊に満たされる方法

「酒に酔ってはいけません。そこには放蕩があるからです。御霊に満たされなさい。詩と賛美と霊の歌とをもって、互いに語り、主に向かって、心から歌い、また賛美しなさい。いつでも、すべてのことについて、私たちの主イエス・キリストの名によって父なる神…

異言の使い方

「もし教会全体が一ヶ所に集まって、みなが異言を話すとしたら、初心の者とか信者でない者とかが入って来たとき、彼らはあなたがたを、気が狂っていると言わないでしょうか。」 Ⅰコリント14:23 異言の適切な用い方について書いて欲しいとの、ご要望があ…

異言や預言はすたれたのか?

「預言の賜物ならばすたれます。異言ならばやみます。知識ならばすたれます。・・・完全なものが現れたら、不完全なものはすたれます。」Ⅰコリント13:8~10 日本の福音派では、上記の箇所を根拠にして、異言や預言が現代においてはすたれていると教え…