ダビデの日記

自分が学んだ聖書の教えに関するブログ

代表的な「メシア詩篇」 詩篇2篇


 
 今日の箇所は、新約聖書のいろいろな箇所に引用されているメシア詩篇です。
 
 
1節~6節
 
詩篇2:1~6
2:1なぜ国々は騒ぎ立ち、国民はむなしくつぶやくのか。
2:2 地の王たちは立ち構え、治める者たちは相ともに集まり、主と、主に油をそそがれた者とに逆らう。
2:3 「さあ、彼らのかせを打ち砕き、彼らの綱を、解き捨てよう。」
2:4 天の御座に着いておられる方は笑う。主はその者どもをあざけられる。
2:5 ここに主は、怒りをもって彼らに告げ、燃える怒りで彼らを恐れおののかせる。
2:6 「しかし、わたしは、わたしの王を立てた。わたしの聖なる山、シオンに。」
 
 
 NETバイブルの注釈には、次のような説明があります。
 
詩篇の著者は、特別に選ばれたダビデ的な王について描写ており、

 諸国の民とその指導者たちに、

 神と、神に選ばれた副摂政に服従するよう、警告を発している

 
 新約聖書の引用を見ていくと、
 
 著者はダビデで、副摂政はイエスさまであることがわかります。
 
 ☆ ☆ ☆

 
 1節は、新改訳ではなぜ国々は騒ぎ立ち、国民はむなしくつぶやくのか
 
 となっていますが、口語訳では
 
なにゆえ、もろもろの国びとは騒ぎたち、もろもろの民はむなしい事をたくらむのか
 
 となっています

 結構、意味が違いますが、1節と2節は使徒4章で引用されているので、

 それを参考にするとよいのではないでしょうか。 
 
 
使徒4:25~27(新共同訳)
あなたの僕であり、また、わたしたちの父であるダビデの口を通し、あなたは聖霊によってこうお告げになりました。『なぜ、異邦人は騒ぎ立ち、諸国の民はむなしいことを企てるのか。地上の王たちはこぞって立ち上がり、指導者たちは団結して、主とそのメシアに逆らう。』
事実、この都でヘロデとポンティオ・ピラトは、異邦人やイスラエルの民と一緒になって、あなたが油を注がれた聖なる僕エスに逆らいました
 
 
 この引用により、著者はダビデで、副摂政がイエスさまであることがわかります。

 
 NETバイブルの注釈によると、
 
 4節と5節が未完了形の動詞で書かれていることから、
 
 著者であるダビデが、神の対応を目撃していることがわかるのだそうです。
 
 やはりダビデ王には、預言者的な側面があったのでしょう。
 
 
7節~9節
 
「わたしは主の定めについて語ろう。主はわたしに言われた。『あなたは、わたしの子。きょう、わたしがあなたを生んだ。わたしに求めよ。わたしは国々をあなたへのゆずりとして与え、地をその果て果てまで、あなたの所有として与える。あなたは鉄の杖で彼らを打ち砕き、焼き物の器のように粉々にする。』」
 
 
 7節は、使徒13章に引用されています。
 
使徒13:33 
神は、イエスをよみがえらせ、それによって、私たち子孫にその約束を果たされました。詩篇の第二篇に、『あなたは、わたしの子。きょう、わたしがあなたを生んだ。』と書いてあるとおりです
 
  
 詩篇2篇はメシア預言の詩篇であるわけですが、
 
 エスの復活によってその預言が成就した、というのが、

 上記の箇所におけるパウロの主張です。

 イエスさまご自身も言っていますが、イエスさまと旧約聖書の結びつきが、
 
 改めて再確認できますね。

 私は、次の箇所を想起させられました。
 
 
ルカ24:44 (新共同訳)
「わたしについてモーセの律法と預言者の書と詩編に書いてある事柄は、必ずすべて実現する。これこそ、まだあなたがたと一緒にいたころ、言っておいたことである。」
 
 
 
 ちなみに詩篇2:7は、次の箇所でも引用されています。
 
へブル1:5 
神は、かつてどの御使いに向かって、こう言われたでしょう。「あなたは、わたしの子。きょう、わたしがあなたを生んだ。」またさらに、「わたしは彼の父となり、彼はわたしの子となる。」
 
マルコ1:11 
そして天から声がした。「あなたは、わたしの愛する子、わたしはあなたを喜ぶ。」
 
 

10節~12節
 
それゆえ、今、王たちよ、悟れ。地のさばきづかさたちよ、慎め。
恐れつつ主に仕えよ。おののきつつ喜べ。
御子に口づけせよ。主が怒り、おまえたちが道で滅びないために。怒りは、いまにも燃えようとしている。幸いなことよ。すべて主に身を避ける人は
 
 
御子に口づけせよというフレーズの意味は、複数の説があります。
 
 
「ナシュク・ヴァール」という原語を、初期のヘブル語と理解した場合、
 
show sincere homage誠実な敬意を示せ」という意味になり、
 
 アラム語の影響を受けたヘブル語として訳すと、
 
pay homage to the son御子に敬意を払え」とになるそうです。
 

 私たちはどちらを選ぶべきでしょうか? 
 
 新約の光に照らして考えてみましょう。

 
主が怒り、おまえたちが道で滅びないために」という部分との整合性を考慮して、
 
 滅びを免れるにはどうすればいいかを考えると、
 
 イエスを信じるしか道はありません。

 ですから後者の「御子に敬意を払え」を選んだほうが、

 新約的には適切だと思います。
 
 
ヨハネ14:6 
エスは彼に言われた。「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれひとり父のみもとに来ることはありません
 

 
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