代表的な「メシア詩篇」 詩篇2篇
●1節~6節
2:1なぜ国々は騒ぎ立ち、国民はむなしくつぶやくのか。
2:2 地の王たちは立ち構え、治める者たちは相ともに集まり、主と、主に油をそそがれた者とに逆らう。
2:3 「さあ、彼らのかせを打ち砕き、彼らの綱を、解き捨てよう。」
2:4 天の御座に着いておられる方は笑う。主はその者どもをあざけられる。
2:5 ここに主は、怒りをもって彼らに告げ、燃える怒りで彼らを恐れおののかせる。
2:6 「しかし、わたしは、わたしの王を立てた。わたしの聖なる山、シオンに。」
諸国の民とその指導者たちに、
神と、神に選ばれた副摂政に服従するよう、警告を発している」
新約聖書の引用を見ていくと、
☆ ☆ ☆
1節は、新改訳では「なぜ国々は騒ぎ立ち、国民はむなしくつぶやくのか」
となっていますが、口語訳では
「なにゆえ、もろもろの国びとは騒ぎたち、もろもろの民はむなしい事をたくらむのか」
となっています。
結構、意味が違いますが、1節と2節は使徒4章で引用されているので、
それを参考にするとよいのではないでしょうか。
あなたの僕であり、また、わたしたちの父であるダビデの口を通し、あなたは聖霊によってこうお告げになりました。『なぜ、異邦人は騒ぎ立ち、諸国の民はむなしいことを企てるのか。地上の王たちはこぞって立ち上がり、指導者たちは団結して、主とそのメシアに逆らう。』
NETバイブルの注釈によると、
4節と5節が未完了形の動詞で書かれていることから、
●7節~9節
「わたしは主の定めについて語ろう。主はわたしに言われた。『あなたは、わたしの子。きょう、わたしがあなたを生んだ。わたしに求めよ。わたしは国々をあなたへのゆずりとして与え、地をその果て果てまで、あなたの所有として与える。あなたは鉄の杖で彼らを打ち砕き、焼き物の器のように粉々にする。』」
7節は、使徒13章に引用されています。
イエスの復活によってその預言が成就した、というのが、
上記の箇所におけるパウロの主張です。
改めて再確認できますね。
私は、次の箇所を想起させられました。
ルカ24:44 (新共同訳)
ちなみに詩篇2:7は、次の箇所でも引用されています。
へブル1:5
神は、かつてどの御使いに向かって、こう言われたでしょう。「あなたは、わたしの子。きょう、わたしがあなたを生んだ。」またさらに、「わたしは彼の父となり、彼はわたしの子となる。」
マルコ1:11
そして天から声がした。「あなたは、わたしの愛する子、わたしはあなたを喜ぶ。」
●10節~12節
それゆえ、今、王たちよ、悟れ。地のさばきづかさたちよ、慎め。
恐れつつ主に仕えよ。おののきつつ喜べ。
御子に口づけせよ。主が怒り、おまえたちが道で滅びないために。怒りは、いまにも燃えようとしている。幸いなことよ。すべて主に身を避ける人は。
「御子に口づけせよ」というフレーズの意味は、複数の説があります。
メシアニック・ジューのサイトによると、
「ナシュク・ヴァール」という原語を、初期のヘブル語と理解した場合、
「show sincere homage/誠実な敬意を示せ」という意味になり、
アラム語の影響を受けたヘブル語として訳すと、
「pay homage to the son/御子に敬意を払え」とになるそうです。
私たちはどちらを選ぶべきでしょうか?
新約の光に照らして考えてみましょう。
「主が怒り、おまえたちが道で滅びないために」という部分との整合性を考慮して、
滅びを免れるにはどうすればいいかを考えると、
イエスを信じるしか道はありません。
ですから後者の「御子に敬意を払え」を選んだほうが、
新約的には適切だと思います。
ヨハネ14:6
イエスは彼に言われた。「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれひとり父のみもとに来ることはありません。
↓最後までお付き合いくださりがとうございました↓