主の祈り マタイ6:9
ご存知の方が多いとは思いますが、
「御名があがめられますように」についてごく手短に書こうと思います。
マタイ6:9
だから、こう祈りなさい。『天にいます私たちの父よ。御名があがめられますように。
「聖める、取り分ける、聖別する、神聖なものとする、清める」などを意味します。
セイヤーギリシャ語辞典の説明では、
この箇所の場合、「尊ぶべきものとして認める、神聖なものとする」という意味です。
ですから、「あなたの名前が神聖なものになりますように」が直訳です。
なおこの部分は、アオリスト過去形の命令形で書かれています。
ダニエル・ウォーレス博士の説明によると、
アオリスト過去形の命令形というのは、
目上の者にリクエスト(丁寧な命令)をする際に使われる表現だとのことです。
主の祈りの箇所にある「~してください」は、
どれもアオリスト過去形の命令形です。
●「試み」と「悪」
私たちを試みに会わせないで、悪からお救いください。』〔国と力と栄えは、とこしえにあなたのものだからです。アーメン。〕
「試練、誘惑、災難、苦しみ」などの意味がありますが、
この箇所の場合、「誘惑」という意味で理解すべきです。
理由は①同節後半の「悪」が、「悪い者」(サタン)を意味していることと、
②愛する子に「試練」を与えるのは、神の御心であること(へブル12:6~8)です。
この箇所では定冠詞+ポネロスで名詞化されていますが、
新共同訳のように「悪い者」とすべきです。
新共同訳
わたしたちを誘惑に遭わせず、悪い者から救ってください。