箱舟に入った動物は何匹ずつか? 創世記6:19と7:2~3
「聖書の現象」の3回目です。
聖書の無誤性を信じるクリスチャンを攻撃してくるのは、不信者だけとは限りません。
そういう方々にとっては、以下の箇所の描写すら批判材料になるようです。
創世記6:19
またすべての生き物、すべての肉なるものの中から、それぞれ二匹ずつ箱舟に連れてはいり、あなたといっしょに生き残るようにしなさい。それらは、雄と雌でなければならない。
創世記7:2~3
あなたは、すべてのきよい動物の中から雄と雌、七つがいずつ、きよくない動物の中から雄と雌、一つがいずつ、3 また空の鳥の中からも雄と雌、七つがいずつを取りなさい。それはその種類が全地の面で生き残るためである。
創世記6:19では、すべての生き物が2匹ずつ箱舟に入ったと書かれています。
しかし創世記7:2~3では、きよい動物は「七つがいずつ」、きよくない動物は「一つがいずつ」箱舟に入れるよう命じられています。
この箇所をどう説明すればよいでしょうか。
●解決案
現代の聖書は、章や節がふられてわかりやすくなっていますが、元々は章も節もありませんでした。
創世記6:19と創世7:2は、実質的には、ほんの5節しか離れていません。ですから、次のように答えることができます。
きよい動物は「七つがいずつ」箱舟に入りました。一方、きよくない動物は、「二匹ずつ」あるいは「一つがいずつ」箱舟に入りました。
これらの箇所には、何の矛盾もありません。創世記6章で、神はすべての動物を「二匹ずつ」箱舟に入れるよう命じましたが、
ほんの4節あとで、神は補足として更に詳しい命令を付け加えはじめたのです。その補足として、きよい動物を「七つがいずつ」箱舟に入れるよう命じただけです。