ダビデの日記

自分が学んだ聖書の教えに関するブログ

からし種は世界最小の種か? マタイ13:31~32

 
「聖書の現象」に関して一つ書き忘れたものがあるので、つけ足します。
 
 
*「聖書の現象」とは、キリスト教進歩主義やリベラルが「聖書の矛盾」だと批判する聖書箇所を言います。
 
 
問題点
 
マタイ13:31~32 
エスは、また別のたとえを彼らに示して言われた。「天の御国は、からしのようなものです。それを取って、畑に蒔くと、どんな種よりも小さいのですが、生長すると、どの野菜よりも大きくなり、空の鳥が来て、その枝に巣を作るほどの木になります。」
 
 
 上記の箇所で、主イエスは、からし種が「どんな種よりも小さい」と言っています。
 
 しかし今日、からし種よりも小さな種子があることが知られています。
 
 イエスは間違ったのではないでしょうか?
 
 
世界最小の種子はラン科
 
 以下の引用にあるとおり、植物学的には、世界最小の種子はラン科の種子だと言われています。
 

反対に、ラン科の植物の種子は世界最小で、発芽のための養分をほとんど含まないため非常に軽く、風散布で分散する。ラン科の植物の種子は、空中に舞い上がり風に乗って運ばれた後、菌根菌から養分を得て成長する。
 
     東京大学総合研究博物館小石川分館
 
 
解決案
 
ESV
He put another parable before them, saying, The kingdom of heaven is like a grain of mustard seed that a man took and sowed in his field. It is the smallest of all seeds, but when it has grown it is larger than all the garden plants and becomes a tree, so that the birds of the air come and make nests in its branches.
 
 
 この問題の解決案としては、概ね次のように説明されます。
 
 英語の聖書には「in his field」(彼の畑に)と書かれています(ギリシャ語も同じ)。

 イエスは、からし種は、農夫が畑に撒いた種の中で最小である、という意味で言っているのです。
 
 譬え話のポイントは、日常的な言葉を用いて神の国の真理を説くことにあったのであり、植物学の講義をしているわけではありません。
 
 なので、聖書が間違っていることにはなりません。