マタイにおけるイエスと旧約聖書の関連性
マタイ2:13~15
彼らが帰って行ったとき、見よ、主の使いが夢でヨセフに現われて言った。「立って、幼子とその母を連れ、エジプトへ逃げなさい。そして、私が知らせるまで、そこにいなさい。ヘロデがこの幼子を捜し出して殺そうとしています。」
そこで、ヨセフは立って、夜のうちに幼子とその母を連れてエジプトに立ちのき、
ヘロデが死ぬまでそこにいた。これは、主が預言者を通して、「わたしはエジプトから、わたしの子を呼び出した。」と言われた事が成就するためであった。
13節に、「ヘロデがこの幼子を捜し出して殺そうとしています」とあります。
その幼子の中には、モーセが含まれていました。
また、15節の「わたしはエジプトから、わたしの子を呼び出した」はホセア11:1の引用です。
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マタイ3:15・口語訳
新改訳の場合、この箇所は「正しいことを実行するのは…」と訳されています。
しかし上記に「成就する」とあるとおり、この部分には前出のプレロオーというギリシャ語が使われています。
では、どのような関連でしょうか?
紅海を渡ったことがバプテスマと呼ばれています。
バプテスマという表現は、神が仲介者を通してご自分の民を救済したことを表す隠喩です。
ガラテヤ3:19
では、律法とは何でしょうか。それは約束をお受けになった、この子孫が来られるときまで、違反を示すためにつけ加えられたもので、御使いたちを通して仲介者の手で定められたのです。
上記の箇所は、モーセが律法の仲介者であったことを示しています。
マタイはそれと同じことを、イエス・キリストに当てはめています。
イエスが新しい契約の仲介者であることを示すために、
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4章に入ると、主イエスが四十日四十夜の断食の中で試されたことが書かれています。
これは、イスラエルの民がシナイの荒野を40年間さまよったことを想起させます。
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5章に入ると、有名な山上の垂訓が書かれています。
それと同じように、イエスさまも山に登り、新しい契約の戒め(律法)を民に授けたのです。
申命記18:18
●あとがき
主は私たちを罪の奴隷から解放し、永遠のいのちに至る新しい戒めを授けました。
終わり