ダビデの日記

自分が学んだ聖書の教えに関するブログ

【ミニ投稿】御霊の「深いうめき」とは?



 
今回は、教科書の著者マウンスのブログに書いてあったことをもとに記事を書きました。
 
 
●「深いうめき」は異言なのか?
 
ローマ8:26
御霊も同じようにして、弱い私たちを助けてくださいます。私たちは、どのように祈ったらよいかわからないのですが、御霊ご自身が、言いようもない深いうめきによって、私たちのためにとりなしてくださいます。
 
 
 カリスマ・ペンテコステ派の人なら、この箇所の「深いうめき」とは異言のことだ、

 と誰かが言うのを耳にしたことがあると思います。
 
 果たして、この解釈は正しいのでしょうか?
 

 
●「語ることのできないうめき
 
「言いようもない」と訳されているギリシャ語はアラレートスといいます。
 
否定語の「ア」と、「語る」を意味するラレオーから出来ています。

 
「語る」を否定しているので

語ることのできないunspeakableというのがアラレートスの原義です。
 
訳語としては、言葉にならない」「言葉で表現できないとされています。
 
 
「うめき」と訳されている言葉はステナグモスといい、
 
原文では複数形が使われています。
 
ステナグモスの別訳は、「ため息」です。

 
 
異言=言語
 
一方、使徒の働きや1コリントで「異言」と訳されているのは、
 
グローサというギリシャ語で、「舌」または言語という意味です。
 
 
ここまで来ると、答えが出たも同然ですね。

「ため息」は「言語」ではないからです。


マウンスは、ブログの最後でこう述べています。
 
Actually, the groaning are the exact opposite of tongues. They are "wordless groans," not a language
 
実のところ、「うめき」は「異言」とは正反対のものです。「うめき」は「表現しようのないうめき」であって、言語ではありません。
 

 
●さらなる確認
 
「うめき」と「異言」を置き換えてみれば、さらにはっきりすると思います。

 
「語ることのできない」+「言語」=「語ることのできない言語」

 
「語ることのできない言語」は、もはや言語とはいえませんが、
 
異言はれっきとした言語です使徒2:7~11、1コリント14:18~19参照)。
 

使徒2:11
あの人たちが、私たちのいろいろな国ことばで神の大きなみわざを語るのを聞こうとは。

ローマ826(岩波翻訳委員会訳)
しかし霊自らが、言葉にならないうめきをもって、執り成しをしてくれるからである
 

上記の比較を見れば、両者が別物であることがわかると思います。

こういうわけで、ローマ826の「深いうめき」は異言のことではありません。
 
 
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