「聖書協会共同訳」の訳のわからない訳文
そして、いろいろな箇所をランダムに読んでみました。
そのとき、「この訳は変だな」と思った箇所があります。
それを幾つか挙げてみようと思います。
(幾つかとはいっても、今回は一つにしますが)
ヘブライ人への手紙4章2節
聖書協会共同訳・(新)P395
というのは、福音が告げ知らされているのは、私たちも彼らも同じでだからです。しかし、彼らには聞いた言葉は役に立ちませんでした。彼らが、福音を信仰によって聞いた人々と、交ざり合うことがなかったからです。
新共同訳
というのは、わたしたちにも彼ら同様に福音が告げ知らされているからです。けれども、彼らには聞いた言葉は役に立ちませんでした。その言葉が、それを聞いた人々と、信仰によって結び付かなかったためです。
新改訳
福音を説き聞かされていることは、私たちも彼らと同じなのです。ところが、その聞いたみことばも、彼らには益になりませんでした。みことばが、それを聞いた人たちに、信仰によって、結びつけられなかったからです。
* * *
皆さんには、聖書協会共同訳の訳文の意味がわかりますか?
私には、特に最後のセンテンスが難解でした。
Aグループの人々とBグループの人々が、(霊的な意味で)「交ざり合う」というのはどういうことでしょうか?
私にはよくわからなかったので、まずは新明解国語辞典で「交ざり合う」を調べてみました。
すると、「交ざる」しか出ていませんでした(>_<)
【交ざる】 二つ以上の要素が一緒になって一体化した状態
ここで疑問が湧いてきます。
そもそも、聖書協会共同訳の訳文は正しいのでしょうか?
すると、①には次のように書かれていました。
~と結び付けられる、結び付く、~と一致(調和)する、ヘブ4:2
また、②のヘブ4:2の欄を抜粋・翻訳します。
to unite one thing to another: (中略)
あるものを別のものに結び付ける:
「彼らは、聞いた者たちと、信仰によって結び付けられていなかったので」へブル4:2
●おわりに
皆さんのご感想はいかがでしょうか?
私は従来の新共同訳や新改訳のほうが、わかりやすいと思います。
また、ギリシャ語辞典の訳語とも一致していると思います。
聖書協会共同訳の紙面は非常に見やすく編集されているのですが、上記のような変な訳文が幾つかあります。
近々、また別の箇所を記事にしたいと思います。
おわり