ダビデの日記

自分が学んだ聖書の教えに関するブログ

多目的贖罪論

呪いの断ち切り

先日、律法の新約的意義に関して記事を書きましたが、この記事に関連して、ある方からご質問をいただきました。 その方の疑問は、レビ記19:19「あなたの畑に二種類の種を蒔いてはならない」や、旧約聖書で禁じられている食べ物(豚肉など)についてでした。…

多目的贖罪論のまとめ

これまで多目的贖罪論について、いくつかの記事を書いてきました。 もともと一冊の本になっているものですから、 私が書いたのは一部に過ぎませんし、順序も著書とは違います。 記事には書かなかった贖罪の目的は他にもありますし、 根拠となっている聖書箇…

万物の和解と普遍的贖罪

エペソ1:9~10 みこころの奥義を私たちに知らせてくださいました。それは、神が御子においてあらかじめお立てになったご計画によることであって、時がついに満ちて、この時のためのみこころが実行に移され、天にあるものも地にあるものも、いっさいのものが…

サタン・悪霊への勝利と普遍的贖罪

この記事では、神が普遍的な贖罪を行なった目的の一つとして、 サタン・悪霊に対する勝利があったことを書きたいと思います。 ●人間の罪とサタン 1ヨハネ5:19 私たちは神からの者であり、全世界は悪い者の支配下にあることを知っています。 エペソ2:2 その…

罪の抑制と普遍的贖罪

創世記9:5~7 わたしはあなたがたのいのちのためには、あなたがたの血の価を要求する。わたしはどんな獣にでも、それを要求する。また人にも、兄弟である者にも、人のいのちを要求する。 6 人の血を流す者は、人によって、血を流される。神は人を神のかたち…

自然の賜物と普遍的贖罪

ヤコブ1:17 すべての良い贈り物、また、すべての完全な賜物は上から来るのであって、光を造られた父から下るのです。 マタイ5:45 天の父は、悪い人にも良い人にも太陽を上らせ、正しい人にも正しくない人にも雨を降らせてくださるからです。 使徒14:17 とは…

一般恩寵とキリストの十字架

多目的贖罪論は、普遍的贖罪がなされた目的の一つとして、 一般恩寵の付与を挙げています。 一般恩寵とは、自然の恵み、人間の罪の抑制、神の裁きの延期などを言います。 創世記8:20~22 ノアは、主のために祭壇を築き、すべてのきよい家畜と、すべてのきよ…

付加的断罪

神が普遍的贖罪を行なった第2の理由として、「付加的断罪」があります。 付加的断罪とは、 充当な方法で福音を聞いたにもかかわらず神の愛と救いを拒む人を、 終末の裁きにおいて、より厳しく断罪することを言います。 例えば2ペテロ2章や1ヨハネ2章で…

普遍的贖罪の必要性 その2

マルコ16:15 それから、イエスは彼らにこう言われた。「全世界に出て行き、すべての造られた者に、福音を宣べ伝えなさい。」 マルコの福音書の大宣教命令は、 「すべての造られた者に福音を宣べ伝えなさい」と命じています。 すべての人の罪が贖われている…

普遍的贖罪の必要性 その1「福音の内容」

普遍的贖罪とは、一部の人の罪だけでなく、万人の罪が贖われたことを言います。 選ばれた人々への特別な神の愛は、救いとその保証という形で表わされています。 しかし神は、救いに選ばれていない人の罪をも贖いました(1ヨハネ2:2)。 多目的贖罪論では…

万人への真実な福音提示

キリストにより全人類の罪が贖われたにもかかわらず、 救われる人が限られている理由をこれまで見てきました。 言い方を変えると、救いに選ばれている人しか救われない理由、 そして、救いに選ばれている人の救いが保証されている根拠を確認してきました。 …

神の選びと栄化

これまでにも述べてきことですが、 救いの完成は栄化(栄光化)によってもたらされます。 栄化とは、再臨のときにクリスチャンの体が栄光の体に変えられることを言います。 この栄化も、神の選びに基づいて起こります。 この記事では、その点を確認します。…

聖霊による聖別

聖霊の働きの一つに、神のために私たちを取り分け、聖める働きがあります。 この働きも、救いに選ばれた人に対してのみなされるものです。 神学者たちは、聖霊による聖めの働きを2種類に分けています。 一つは、回心の際に選ばれた人々を聖別する働き、 も…

聖霊は救いを保持する

聖書は、聖霊の働きにより、信者の救いが最後まで保たれると教えています。 エペソ4:30 神の聖霊を悲しませてはいけません。あなたがたは、贖いの日のために、聖霊によって証印を押されているのです。 上記の聖句に、 「贖いの日のために、聖霊によって証印…

有効召命 その2

前回から、有効召命について記事を書いています。 有効召命はカルビン主義の五教理にも含まれますが、 正しい概念なので多目的贖罪論でも採用されています。 有効召命とは、神に選ばれた人々を救うための神による招きです。 有効召命は、その人が救いに至る…

有効召命

以前の記事で、アルミニウス主義は、救いが神の選びに基づいていることを否定し、 あくまで人間の自由意志で救いを選べると考えていること述べました。 しかしそれだけではなく、アルミニウス主義は、有効召命も否定します。 有効召命というのは、神に選ば…

聖霊は救いの保証

選ばれた人々の救いが保証されていることについて、 これまで何度となく書いてきましたので、 次回からは、少しずつテーマを進めでいこうと思います。 エペソ1:13~14 またあなたがたも、キリストにあって、真理のことば、すなわちあなたがたの救いの福音を…

あなたからいただいたすべての者

多目的贖罪論について語る際の、用語の定義について短く述べておきたいと思います。 通常、「贖い/贖罪」という言葉は、救いと同義語のように使われます。 しかしここでは、「贖い/贖罪」はあくまでキリストが人の罪をその身に負い、 処理することのみを…

父がわたしにお与えになる者

ヨハネ6:35~40 イエスは言われた。「わたしがいのちのパンです。わたしに来る者は決して飢えることがなく、わたしを信じる者はどんなときにも、決して渇くことがありません。 しかし、あなたがたはわたしを見ながら信じようとしないと、わたしはあなたがた…

ベテスダの池での癒しのように

前回の記事で、人の救いが父なる神と御子の選びに依存していることを述べました。 次の箇所でも同様のことが語られています。 ヨハネ5:19~21 そこで、イエスは彼らに答えて言われた。「まことに、まことに、あなたがたに告げます。子は、父がしておられる…

啓示における父なる神と御子の一致

多目的贖罪論には、このブログではまだ全く触れていない内容が多々含まれますが、 ごく単純に従来の救済論との違いを言うと次のようになります。 カルビン主義は、キリストは一部の人の罪しか贖っていないと教えます。 しかし実のところ、キリストは万人の罪…

選ばれた人々に注がれる神の特別な愛 その2

神は全人類を愛しておられます(ヨハネ3:16)。 それゆえイエスは、信者の罪だけなく全人類の罪を贖うためにも、 十字架にかかりました(1ヨハネ2:2)。 しかし選ばれた人々に向けられた神の愛は特別なもので、 神を信ぜず滅びて行く人々(選ばれていな…

選ばれた人々に注がれる神の特別な愛 その1

カルビン主義の贖罪論は、全人類のための贖罪を否定し、 特定の人々の贖罪のみがキリストによってなされたと教えます。 逆にアルミニウス主義は、全人類の贖罪だけを肯定し、 特定の人々のための贖罪を否定します。 しかし多目的贖罪論は、聖書が両方語って…

神の主権性は選ばれた人の救いを保証する

多目的贖罪論が、 アルミニウス主義やカルビン主義と同じ見解をとっているテーマは当然あります。 聖書的に正しいテーマについては、従来の救済論と同じです。 カルビン主義と同じ見解の一つに、「選ばれた人々の救いの保証」があります。 選ばれた人々の救…